会社案内

私たちの、住まいの電磁波対策への取り組みが始まってから、来年で20年目となります。

私が初めて電磁波の存在を意識したのは、商社で勤務していた30年近く前のことでした。ある展示スペースで、隣り合って置かれていた２つの家電製品が干渉を起こし、ボヤ騒ぎになったのです。それを見た時、「家電同士が干渉するくらいなのに、それを使う人の体には影響はないのだろうか？」とふと思ったのが最初です。

その疑問は頭の隅にずっと残っていて、20年前に「家電製品からは電磁波が出ていて、特に身体に触れて長時間使うものは、健康被害のリスクがある」という話を聞いたときに甦り、結びつきました。

それがきっかけとなりこの会社を立ち上げ、それからは、呼ばれたら沖縄でも北海道でもどこへでも行き、とにかく多くの場所で多くの方に説明をし、目に見えない電磁波を、電磁波測定器で測ることで、数値という目で見える状態で確認していただき、1人ずつ理解者を増やすという地道な活動を続けて参りました。

誰もやっていない、誰も見たことがないことでしたから、最初は疑いの目で見られることがほとんどでした。でも、ご自分のお住まいの中で、測定器の数値が、一定の規則性をもって変動するのを目の当たりにすることで、疑いが消え、信頼へ変わって行く。その繰り返しで、まさに一歩ずつ、前へ進んできました。

そうして地道に活動するうちに、私一人の活動では限界を迎え、私の分身が欲しい、と考えるようになりました。私と同じように、いまの日本の電磁波環境を正しく知りたい、伝えたい、と思ってくれて、そのために一緒に活動してくれる仲間を全国につくりたいと。

そうして生まれたのが、「電磁波測定士」です。

私が自分の足で歩いて得た知識や情報を１冊のテキストとしてまとめ、電磁波測定士という資格を作ったのが2004年。2022年現在、私には2,000人超の仲間ができました。

日本には、諸外国では起こっていない、日本独自の電磁波問題があります。この問題を解決し、諸外国と同レベルにまで向上させることで、「電磁波の影響を受けない住環境をつくる」のが、電磁波測定士の活動の最終目標です。

現在、住宅においては、主に省エネを目的とした様々な住宅性能評価基準が設けられ、国が補助金や助成金を用意することで、飛躍的に省エネ化が進んでいます。省エネは大切なことですが、もう１つ忘れてはならないのが、住む人が健康で安心して生活できる「快適性能」です。

建物内の電磁波について、日本では今のところ基準が整備されていませんが、世界的に見ても電力消費国でもある日本は、その健康リスクを正しく把握し、基準を設けることが必要な国であり、それは技術的にはそう難しいことではないと思っています。

それが実現したら、電磁波測定士の存在意義が広く世間に認められることになる。その時までは、今まで通り地道に活動を続けながら、仲間を増やしていきたいと思います。そしてその先の、全ての住まいが電磁波フリーとなったときには、もうこの事業は必要なくなります。それで良いと思っています。

電磁波測定へ伺うと、皆さん不安でいっぱいな表情をされています。ご家族の体調不良を泣いて訴えてくる方もおられます。そんな方々が、測定をして必要な箇所に対策をした結果、不調が改善され、見違えるような穏やかな表情に変わったお姿を見ると、本当によかったと心から嬉しい気持ちになります。

「不安を安心に変える」ことが、家族みんなが笑顔でいられることに繋がります。目に見えない、わからないからこそ不安が生じます。私たち電磁波測定士が、それを目で見せて、正確な情報をお伝えし、安心に変えることで、皆さんが笑顔で生活ができれば、それが一番の喜びです。

代表取締役　土田 直樹